あなたはいつも求めるばかり
あなたはいつも求めるばかり。
「言わなくても分かるでしょ?」
「何で分かってくれないの?」
「それくらい察してよ。」
あなたは何を言っているのだろう。
言わないと分からないし、言わないから分からない。
私はあなたじゃないし、あなたのように賢く無いから、全てを察するなんて無理だ。
私はあなたに言いたい。
「じゃあ、それを言われた時の私の気持ちを、あなたは分かるの?」
分からないのでしょ?
分からないし察せないから、平気でそう言い放てるのだ。
「思っている事は、何でも話してほしい。もっと君の事を知りたいんだ。彼は、よくそう言っていた。分かり合いたいんだと。」(ダーリン・イン・ザ・フランキスより引用)
これはダーリン・イン・ザ・フランキスというアニメに出てくる台詞だ。
もちろん、言うにしても言い方があるし、言ってはならない事もある。
けれど私は、この台詞に共感する。
相手に分かってもらおうと努力もしないで、理解を求めるのはエゴだ。
傲慢にも程がある。
でも、それはきっと、あなたに言っても無駄なこと。
私の言葉に耳を傾ける気さえ無いのだから。
もし仮に、私が何かをしようものなら、あなたは知った風な顔をして、見当違いに、こう答えるのだろう。
「そんなの全部お見通しだよ。」
別の日にあなたは言う。
「どうしてアレをして呉れないの?」
あなたはいつも求めるばかり。
与えることをしないで、平然と要求する。
━あなたは私に、いったい何をしてくれたの?━
私にいくつもの愛の言葉を囁こうとも、結局あなたが好きなのは、自分だけ。
おだてて都合よく使おうとする算段で、
そこに、私への愛は無いのだ。
あなたはいつも求めるばかり。
だから、
私はあなたを軽蔑します。
こんな私は傲慢かしら?
求めるよりも与える人になりたく思う。
心より。
心より。